カフェインが眠気に効くメカニズム・効かない理由
「カフェイン」の眠気に対する効果の理屈と、カフェインを摂っても「あまり効かない」と感じてしまう理由についてまとめました。
カフェインの効果
カフェインの代表的なな効果・作用は次のようなものがあります。
- 覚醒効果
- 強心作用
- 交感神経刺激
- 利尿作用
- 痛みを取る作用
カフェインに代表される覚醒作用の原理は、人の頭皮等に存在している生体成分アデノシンと、それを受けるアデノシン受容体をブロックする事で「睡眠を誘発しにくくしている」事にあります。
眠気の元であるアデノシンは、日中の活動中にどんどん増えていき、ある一定量を超えると眠気を誘発します。アデノシンの濃度を下げるには、「睡眠をとる」他なく、カフェインがブロックしている作用も、あくまでも一時的なものです。
また、このアデノシンをブロックする事で、腎臓への血液量も増加。その結果、「尿意が増す」という事にも繋がっています。
カフェインが効かなくなる理由
コーヒーを飲む事で、眠気が覚める!と感じる人と、あまり感じない…という人がいます。この理由は、アデノシン受容体の感度の違いによる事が大きい様子。
アデノシン受容体の感度は遺伝子的に個々に違いがあり、結果、カフェインがアデノシンとアデノシン受容体をブロックする作用にも違いが出てくる。その結果、元々カフェインが効きやすい人とそうでない人とに分かれる事となります。
また、カフェインは「耐性が作られるもの」としても知られています。なかなか眠気が取れないからと言って、何杯もカフェインをとりつづける事は、それだけ耐性力を増やしてしまう事となり、より一層に効果を感じにくくしてしまいます。
Miller 氏は、コーヒーに含まれるカフェインが効果を発揮できるかどうかは、副腎皮質から分泌される糖質コルチコイドの一種「コルチゾール」の血中濃度で決まるといいます。朝8時から9時は、体の覚醒を促すために、コルチゾールの血中濃度がもっとも高くなる時間帯。コーヒーに含まれるカフェインの効果が最も期待できないタイムゾーンなのだそうです。
引用元:https://entabe.jp/news/article/3199
このように、カフェインが効きにくい時間帯も存在しています。紹介されている朝8時〜9時までの他にも、コルチゾールが高まる時間帯は、正午から1時、夕方17:00〜18:30等も挙げられるそう。
まとめると…
- アデノシン受容体の遺伝的な問題(元々の体質)
- カフェインへの耐性
- カフェインが効きにくい時間帯での摂取
この3つが主な理由で「コーヒーを飲んでも眠気が取れない!」と感じてしまうようです。カフェイン依存症を防ぐためにも、ここぞというタイミングで1杯程度にとどめておく方が良さそうですね。
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