不眠症の熟眠障害とは?代表的な3つの原因と2つの解消方法
不眠症の中でも自覚しにくい『熟眠障害』について。熟眠障害の原因とその解消法をまとめています。
熟眠障害とは?
朝起きた後眠すぎる8時間しっかり寝てるのになんでこんなに眠たいの?不眠症というと、なかなか眠る事ができない症状のイメージがあると思います。
しかし、この例のように、睡眠時以外の寝不足感も不眠症のひとつです。この状態を『熟眠障害』と呼ばれています。
その特徴は、時間的には十分に睡眠をとっているはずなのに、”熟睡感”が得られていないところです。
通常であれば2~3日もすれば熟睡感が得られるように、身体が機能するはずなのですが、熟眠障害となると何日~何か月と続く場合もあるようです。
他の睡眠障害と比べ分かりにくいため不眠症と自覚しにくいのが特徴的です。
熟眠障害の原因
熟眠障害が起こる原因は睡眠の質が悪いという事です。良く寝た感覚は、睡眠時間×睡眠の質とも言えます。熟眠障害の場合は時間は足りている場合が多く『睡眠の質』がほとんどの原因です。
『睡眠の質』を低下させているものは以下の3つです。
- 睡眠環境が悪い
- 体内時計の乱れ
- 睡眠時無呼吸症候群
1.睡眠環境が悪い
枕やベット合っているものかどうか?朝目覚めた時に、首や肩がこっていたり顔がむくんでいたりする場合、寝具が合っていない可能性が高いです。
また引っ越しや転勤で急に環境が変わったり、騒音に悩まされたりしている場合も、自覚がない部分でのストレスや不安を感じているかもしれません。
2.体内時計が乱れている
睡眠時間を長くとっていたとしても、不規則な生活をしていたり夜遅くまで明るい光を見ていると睡眠のリズムを作っている体内時計が乱れ質の良い睡眠は得られません。
睡眠リズムを作る『メラトニン』は、不摂生な生活ではうまく機能されない事も原因です。
3.睡眠時無呼吸症候群 SAS
身体疾患が原因で、熟眠障害となる場合があります。SASは、その症状の名前のとおり睡眠時に無呼吸状態を繰り返します。この状態は脳への酸素供給量がかなり少ない状態となっています。
つまり、脳の疲労感がなかなかとれず質の悪い睡眠となってしまうのです。SASが疑われる場合には、早めに専門医に診断してもらったほうが良いです。
熟眠障害の対策・解消方法
睡眠の質を決めるのは以下の2つです。
- ノンレム睡眠を深くする
- メラトニンがしっかり分泌される
1.ノンレム睡眠を深くする
ノンレム睡眠は脳が休養している状態睡眠中はノンレム睡眠とレム睡眠が交互に繰り返されます。そして入眠後すぐのノンレム睡眠の深さが睡眠の質を決めます。
質の高い睡眠を得るためには、ノンレム睡眠をストン!と深くする事がポイントです。これに最適なのが『お風呂』です。
睡眠を深くするには、深部体温を下げる事が効果的です。入浴によって、上昇した体温は反復作用により体内の温度を下げようとする働きがあります。車のラジエーターのような状態。
眠くなると、手足がポカポカするのもこれが理由です。この原理を最大限に活かすには、寝る2時間前にぬるめで20分の入浴が効果的。
20分の入浴というのは、普段サシャワーで済ませる人には、なかなか長い時間かもしれませんが、そうの場合は風呂桶にお湯をはり、足湯をしながら首元をシャワーで温めると深部体温が上がりやすくなります。
2.メラトニンがしっかり分泌される
メラトニンがしっかり分泌されると、眠気が起きやすくなり睡眠の質も深くなります。このメラトニンを分泌させるためには”光”と”メラトニンの材料”が必要です。
メラトニンは光を浴びると分泌が収まりその14~16時間後に再び分泌され始める性質を持ちます。この光を浴びる時間がずれたり夜遅くまで光を浴び続けると、メラトニンがしっかり分泌されなくなります。
ですので、まずは朝『光』をしっかり浴びるリズムを作る事が大事。光をしっかり浴びていたとしても、メラトニンの原料が不足していれば、分泌されにくくなります。
メラトニンはセロトニンから分泌され、セロトニンはトリプトファンという必須アミノ酸を原料としています。トリプトファンは体内生成されず、食事をする事でしが増やすことができません。
トリプトファンはその摂取の仕方を工夫しなければいけません。具体的な方法はこちらの記事を参考にして下さい。
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